TOP > 高校留学World情報通信 > データで見る高校留学のメリット!よくある不安への対策も解説
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「海外の暮らしに憧れるけど、高校生で留学する意味って本当にあるのかな?」
「留学したいけど、親になんて説明すればいいんだろう…」
留学への興味はあるものの、このようにお悩みの人もいるでしょう。

この記事では、文部科学省などの公的なデータをもとに、高校生の留学で得られるリアルなメリットとよくある不安とその対策を紹介します。また、留学を成功させるポイントも解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
留学すると、具体的にどのような力が身につくのでしょうか。客観的なデータや調査結果を交えながら、4つの大きなメリットを見ていきましょう。

留学のメリットとして、多くの人が真っ先に思い浮かべるのが「語学力」でしょう。ポイントは、テストの点数を上げるためだけの力ではなく、自分の想いを伝え、相手を理解するための「コミュニケーションツール」として、一生使える語学力が身につくことです。
現地の高校に通い、同世代の友達とコミュニケーションを取りながら毎日を過ごすことで、教科書では学べない生きた言葉と表現が自然と身につきます。実際に、官民協働の留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN」の調査では、多くの学生が就活で語学力が評価されたと実感しています。
世界中の人々と直接コミュニケーションがとれる力は、あなたの可能性を大きく広げてくれる最高の武器になります。
多様な価値観に触れられることも、留学の醍醐味です。
食事の時間、家族との関係、授業中の発言の仕方、時間の使い方など、あらゆる場面で文化や価値観の違いに直面するでしょう。最初は戸惑うかもしれませんが、その経験を通して「こういう考え方もあるんだ」と、物事を多角的に見る力が養われます。
JASSO(日本学生支援機構)の調査でも、留学経験者は「多様な価値観や文化的背景を持つ人と共生する意識が高まった」と回答しています。
親元を離れ、言葉も文化も違う環境で生活するのは、決して簡単なことではありません。バスの乗り方が分からなかったり、お店でうまく注文できなかったり、友達の輪に入れなかったりといったように、多くの壁にぶつかるでしょう。
しかし、その一つひとつを自分の力で乗り越えた経験は、大きな自信を与えてくれます。前述のJASSO(日本学生支援機構)の調査でも、留学経験後に「自己肯定感が高まった」「リスクを取ること、チャレンジすることに関する意識が高まった」と回答した人が多くいました。
誰かに頼るのではなく、自分で考えて行動するという経験を通して培われる問題解決能力は、これからの人生を生き抜く上で不可欠な力となります。
留学経験は、あなたの将来の選択肢を劇的に広げます。海外の文化や学問に触れる中で、「海外の大学で学びたい」「国際的な仕事がしたい」といった新しい目標が見つかるかもしれません。
また、日本の大学入試においても、留学経験は大きなアピールポイントになります。近年、学力だけでなく個人の意欲や活動を評価する「総合型選抜」や「学校推薦型選抜」の枠が増加傾向にあります。
文部科学省の調査によると、大学入学者のうち、これらの選抜方法による入学者が占める割合は年々高まっています。留学という主体的な挑戦の経験は、まさにこうした入試で高く評価されるのです。
なぜ高校時代に留学しておくことが重要なのでしょうか。その背景には、社会からの要請や大学入試の変化、そして言語習得の観点からの理由があります。

まず、多くの企業が参加する経団連が行った調査では、グローバル人材に求める素質や能力として「外国語によるコミュニケーション能力」や、「海外との文化、価値観の差に興味・関心を持ち柔軟に対応する」と回答しています。
次に、大学側も、単に知識が豊富なだけでなく、主体性や探求心を持った学生を求めるようになりました。その結果、前述の「総合型選抜」のように、高校時代の経験を評価する入試が増えているのです。
さらに、言語習得には「臨界期仮説」という考え方があり、ネイティブのような自然な発音を身につけるには、若いうちの方が有利だと考えられています。吸収力が高い高校時代は、語学を効率的に学ぶ絶好のタイミングと言えるのです。
留学には、大きな期待と同じくらい、たくさんの不安がつきものです。しかし、事前に内容を理解し、対策を立てておけば、何も恐れることはありません。代表的な3つの不安を解消していきましょう。
留学で最も大きなハードルが費用です。渡航費、学費、滞在費などを合わせると、決して安くはない金額になります。
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▼対策:奨学金を活用 国や地方自治体、民間団体が運営する奨学金制度がたくさんあります。特に、返済不要の給付型奨学金は積極的に活用したいところ。代表的なものに「トビタテ!留学JAPAN」があります。まずはJASSOのサイトで、自分に合う奨学金がないか探してみましょう。 |
「留学中に日本の学校の単位を落としてしまうのでは?」という不安を感じる人もいるでしょう。
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▼対策:単位認定制度を活用 多くの高校では、留学先で取得した単位を日本の高校の単位として認める制度があります。まずは学校の先生に確認してみましょう。また、前述の通り、留学経験を活かせる「総合型選抜」などを視野に入れれば、留学が受験のハンデになるどころか、大きな強みになります。 |
新しい環境に慣れるまでは、ホームシックになったり、うまくコミュニケーションがとれずに孤独を感じたりすることもあるでしょう。
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▼対策:一人で抱え込まず、周りを頼る つらい時は、ホストファミリーや学校のカウンセラー、留学団体のスタッフなど、頼れる大人に相談することが大切です。また、日本の家族や友達とビデオ通話をするだけでも、気持ちが楽になります。無理せず、自分なりのストレス解消法を見つけていきましょう。 |
メリットや不安への対策を読んで、「やっぱり留学してみたい!」と思ったら、早速行動に移してみましょう。
今からすぐにできることは、以下の3つです。
【目的を明確にする】
「なぜ留学したいのか」「留学で何を得たいのか」を自分の言葉で書き出してみましょう。「英語が話せるようになりたい」「海外の友達を作りたい」など、何でも構いません。目的がはっきりすると、国やプログラム選びの軸が決まります。
【情報収集を始める】
学校の先生や留学経験のある先輩に話を聞いたり、JASSOなどが開催する「海外留学フェア」に参加したりして、リアルな情報を集めましょう。留学エージェントの無料カウンセリングを利用するのも良い方法です。
【家族と話し合う】
留学は家族の協力なしには実現できません。自分の熱意はもちろん、「なぜ行きたいのか」「費用はどれくらいか」「どんな奨学金があるか」など、自分で調べた情報を具体的に伝え、プレゼンテーションするつもりで相談してみましょう。
高校時代の留学は、単に語学を学ぶだけではありません。多様性を受け入れ、物事を多角的に見る力や困難を乗り越える精神的な強さと自信など、自分自身を大きく成長させてくれます。
もちろん、不安や困難も伴いますが、それも将来的には貴重な経験になるはずです。
もし留学をしてみたいと感じたら、今からできることをからはじめてみましょう。
