TOP > 高校留学World情報通信 > アメリカ高校留学の選び方を紹介!留学方法や注意点するべき点も
高校留学したい場合、日本にとって身近な国であるアメリカは、語学力の向上だけではなく多様な文化に触れられ、自己表現力も身につく魅力的な留学先です。今回は、アメリカの高校へ留学するためにどのようにして高校を選べばよいか、どういった留学方法があるかを解説します。
アメリカへの高校留学の選択肢はたくさんあります。どのように選べばよいか、ポイントになる10項目をご紹介します。
アメリカは国土も広く、同じ国とは思えないほど州によって雰囲気は異なるため、生活する周辺環境についてよく調べる必要があります。比較的安全な地域もあれば、治安が悪い地域もあります。また、交通手段が不便だと、通学やちょっとした買い物もストレスになるかもしれません。高校生活や勉強に集中するためにも、まずは留学先の立地や治安などをチェックしておきましょう。
留学先のエリアが、田舎か都市部かで選ぶ方法もあります。「せっかくアメリカに留学するのだから、日本よりも都心部に住んでみたい」、「自然に囲まれた環境で学業に専念したい」と思う方もいるでしょう。
田舎の場合、都市部に比べると一般的に費用は安い傾向にあるため、コスト的な利点があります。一方で、都市部は最新の情報や技術に触れられる機会が多いです。田舎と都会にそれぞれ特性があるため、どのような環境でどういったことに触れたいかを考えてみるとよいでしょう。
アメリカ留学での滞在方法は、寮やホームステイです。
全寮制の高校であれば、同じ年代の仲間と同じ環境で過ごすことになり、友人や仲間を増やす機会が広がります。親のように面倒を見てくれる人がいないため、自立心が養われるでしょう。一方、長期休暇に入ると寮に滞在できないため、一時帰国するか滞在先を確保する必要があります。
アメリカの家庭を体験でき、食事など生活のサポートをしてもらえます。アメリカで、ホストファミリーともうひとつの家族を築けるかもしれません。全寮制とは異なり、長期休暇の場合もホストファミリーの家で過ごせるため、ホームステイのほうが費用は抑えられる傾向にあります。
アメリカ留学先の高校が、「私立」か「公立」という点も気になるポイントです。私立か公立かは、留学の種類によって異なります。
1,300校ほどあり、そのほとんどが全寮制となっています。また、アメリカの私立高校は都会よりも郊外にあり、自然に囲まれた環境であることが多いです。学校の規模は、公立高校に比べると小規模です。
芸術やスポーツなど専門性が高い学校や、エリート学校など特徴はさまざまで、良質な教育や細やかなサポートを受けられるのが特徴です。アメリカの高校を卒業したい場合は、アメリカのビザルールにより基本的に私立高校の一択となります。
エリア内に住む高校生であれば、アメリカの公立高校に通えます。ビザが発給されないため留学先としては選べませんが、1年の期限つきの「交換留学」であれば選択は可能です。
留学生の比率も、チェックすべきポイントです。たとえば、日本人留学生が多いのか、少ないかの違いにより日本語と英語を使用する頻度も変わります。また、日本人以外の留学生の割合が多ければアメリカだけでなく異文化を体験し、学べる機会が多くなるかもしれません。
高校によっては、留学生の比率や国籍の割合なども異なるため、どのような留学生が多いのかを事前にチェックしておきましょう。
アメリカ高校留学でスポーツや芸術などを本格的に学びたい場合は、クラブ活動や課外活動もチェックポイントのひとつです。
とくにスポーツの成績が大学進学に優位に働くこともあり、文武両道を目指す方は留学先の高校の部活レベルについても調べておきます。一方で学業の成績が優秀でなければ、部活はできないとしている高校もあります。
ESL(イーエスエル)とは、留学生向けに用意された一般的な英語を学べる授業科目です。英語力が乏しい場合は、ESL制度のある高校を選ぶのがおすすめです。ESL制度は、一般的な私立高校であれば用意されていることが多いです。しかし、公立高校では限られているため、交換留学の場合はESL制度のない高校が多です。
ESL制度がなければ、いきなりネイティブな英語で授業が進んでいくため、授業の内容を理解できず、ついていくのは困難となるでしょう。そのため、英語力に自信がない場合はESL制度のある学校を選ぶと安心です。
AP (Advanced Placement)とは、アメリカの高校生を対象に大学初級レベルのカリキュラムが学べるプログラムです。科目ごとに分かれており、生徒が選択できます。
APカリキュラムを受け入れる大学にもよりますが、APによって履修した単位は進学先の大学の単位として振替が認められることがあります。そのため、高校生のうちに単位を多数履修することで大学での履修単位が減り、卒業時期が早まり大学費用を抑えられるメリットもあります。
IB (International Baccalaureate)は、通常の高校カリキュラムよりも難易度が高く、高校1〜2年生の授業が大学レベルです。総合的に幅広く学ぶため、APのように科目を選択できない点が異なります。しかし、履修単位を大学に振り替えられるなどのメリットはAPと同じようにあります。
APはアメリカ国内の多くの学校で取り入れられていますが、IBは国際的な教育プログラムであるため、アメリカだけなく世界的に知られています。
アメリカの高校の施設についても、チェックしておきましょう。自習室や図書室などの教育環境や、食堂やラウンジなど施設が整っていると留学生活の充実にもつながります。また、全寮制の場合は相部屋か個室かなども気になるポイントです。
アメリカの高校留学について調べると、短期留学・交換留学・長期留学・編入留学などさまざまな種類が出てきます。ここでは、アメリカ留学の種類についてご紹介します。
短期留学とは、主に長期休暇を利用した留学のことで、期間が2週間〜1か月程度と短いのが特徴です。アメリカの高校のサマープログラムに参加したり、語学学校に通ったりする留学プランです。
期間:2週間~1か月程度
費用:40万円~60万円(1か月)
ビザ:必要なし
【短期留学におすすめの人】
・海外を体験してみたい
・留学の費用を抑えたい
・高校留学のお試し期間
・アメリカの大学への進学準備
【短期留学の特徴】
短期留学のプランは初心者コースが充実しており、語学力に自信がない方でも安心です。また、英語力を試してご自身のレベルを確認したい方にもおすすすめです。
海外旅行のような気分で気軽に留学でき、海外の雰囲気を味わえるほか、現地の人とのふれあいでさまざまな文化や価値観を感じとれるメリットがあります。
留学を体験してみたいけれど、費用を抑えたい場合におすすめです。お試しの期間として、短期留学を選ぶ方もいます。アメリカの大学に通うため、大学視察をしたり現地の雰囲気を感じたりするための機会として短期留学する方もいます。
期間が短いため、語学力の向上を目的とする場合はあまり期待できません。しかし、ネイティブな英語に触れる機会はたくさんあります。
交換留学とは、日本政府主催のプログラムで日本とアメリカが協定を結んでいます。費用は安価で、1年の留学ができるといった理由から多くの方に選ばれています。
期間:1年間
費用:200万円
ビザ:必要あり
【交換留学におすすめの人】
・アメリカで高校生活を過ごし、日本の高校を卒業する
・私立高校よりも費用を抑えたい
・英検2級以上の英語力がある
【交換留学の特徴】
交換留学は、留学先の学校やホームステイ先などがボランティアで運営をサポートしているため、1年間の留学費用がかなり安価に抑えられる点がメリットです。学費は基本的に免除され、支援団体によっては奨学金制度が設けられていることもあります。
だれでも気軽に留学できるわけではありません。交換留学の目的は単位の取得ではなく、文化交流や国際交流などを目的として行われます。アメリカの文化や習慣を学びつつ、留学先の学校や地域に日本の文化や習慣を伝える役割も担っています。
そのため、面接や筆記などの試験をクリアして交換留学生として採用される必要があります。とくに英語力は英検2級以上が求められ、交換留学を通して成し遂げたいことやチャレンジ精神なども重視されます。
留学先の場所は選べないため、どこの州でどのホームステイ先になるかはわかりません。
交換留学は各種団体が運営を行っており、国ごとに参加人員が決められています。アメリカは留学先として人気が高いため、扱っている団体は多い一方で競争率は高めです。
長期留学とは、3か月〜1年以上の長期間に渡り留学することで、アメリカの高校を卒業するまで通うことも可能です。留学生を受け入れている高校を探して、自費でアメリカの高校に通います。そのため選択の自由度が高く、留学先の環境や高校、期間、寮かホームステイなどもある程度自由に決められます。
期間:1学期間~卒業まで
費用:200万円~400万円程度(年間)
ビザ:必要あり
【長期留学におすすめの人】
・語学力の向上を目指す
・将来、海外と関わりのある仕事に就きたい
【長期留学の特徴】
長期留学は交換留学とは異なり、留学生を受け入れている高校は私立高校がほとんどです。また、寮やホームステイなども選べますが、一般的には全寮制が多いです。
長期留学は、語学力の向上を目指せる点が大きなメリットです。英語を理解して会話できるレベルになるまでには、3か月以上は必要とされています。期間も自由に決められるため、十分な期間を設けることが可能です。そのため、ネイティブな英語を身につけたい場合は長期留学がおすすめです。
長期留学には、学業以外にも部活動や専門分野を学ぶカリキュラム、ボランティアなどの課外活動といったプログラムがあります。さまざまなことにチャレンジでき、長期留学でしか得られない経験ができるでしょう。
留学する高校や、期間により必要になる費用は大きく異なります。有名な高校に通う場合は、年間1,000万円を超えるケースもあります。
編入留学とは、アメリカの高校に編入して卒業を目指す留学です。卒業を目的とする場合、アメリカのビザのルールによって選択肢は私立高校のみとなります。
期間:~卒業まで
費用:200万円~400万円程度(年間)
ビザ:必要あり
【編入留学におすすめの人】
・アメリカの教育課程で学びたい
・アメリカの学校を卒業したい
【編入留学の特徴】
英語の上達や習得が目的の場合は、各高校が求める英語力があれば留学は可能です。ESL制度がある高校を選べば、レベルにあわせて語学も学べるため安心です。しかし、卒業することを目的とする場合は英語力の習得だけでなく、英語で「なにを勉強するか」という意識も大切になり、相当な覚悟が必要です。アメリカの高校を卒業し、大学進学や就職など長期的なことも考えて計画を立てる必要があります。
帰国子女入試とは、日本の大学入試の際に適用される制度です。アメリカの高校に2年以上通って卒業した場合に利用できます。帰国子女入試は一般入試に比べると試験科目が少なく、英語や小論文、面接だけのケースが多いため、一般入試ではハードルの高い難関大学も目指せる留学生だけの特権です。
アメリカ高校留学での注意点を3つご紹介します。
日本とアメリカでは教育のシステムが異なるため、事前に理解しておきましょう。
日本の場合、義務教育は中学校3年生までです。アメリカの義務教育の期間は、16歳・17歳・18歳までと州により異なります。
日本の場合、小学校6年・中学3年・高校3年に分けられています。アメリカの場合は、「6年・2年・4年制」、「8年・4年制」、「6年・6年制」など、州や学校により分け方が異なります。
日本は、3学期制で4月始業〜3月終業が一般的です。一方アメリカは2学期制で、9月始業〜5終業が一般的です。
アメリカの高校は大学のように単位制であることが特徴で、必修科目と選択科目があります。
アメリカへ渡航するまでに、必ず海外旅行保険などに加入しておきます。アメリカを含め、海外の医療費は非常に高額であるため注意が必要です。また、保険によってサポートやサービス内容は異なるため、治療や入院費など内容も確認しておきましょう。
病院にかかった場合は、治療費を立て替え払いして後日請求するケースもあれば、キャッシュレスで利用できる病院を紹介してくれる保険サービスなどもあります。
現地でホストファミリーや寮の先生に伝えれば、病院に連れて行ってくれるなど適切な対応をしてくれるため、無理せずに体調を伝えましょう。
アメリカでは、自分の意見をしっかり伝えることが大切です。アメリカには自立性を重んじる文化や価値観があり、自ら行動しない人に関心がなく意見を発しなければ聞くこともありません。移民も多く、他民族国家である背景から、留学生だからといって特別視されることはなく、友達作りも簡単ではないので注意が必要です。
困っても黙っていては助けてもらえないため、自ら発信することが必要です。そして、友達作りも待つのではなく、積極的に行動することが大切です。
アメリカ高校留学と一言でいっても留学の種類はさまざまあり、選択肢は多岐に渡ります。今回ご紹介した留学先の選び方や、留学の種類をぜひ参考にしてみてください。