TOP > 高校留学World情報通信 > ボーディングスクールとは?メリットやデメリット、留学費用を紹介
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「ボーディングスクール」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。ボーディングスクールは、勉強面だけではなく生活面や精神面など人間としても成長できる学校として昨今注目を集めています。
この記事では海外のボーディングスクールへ留学するメリットやデメリット、さらには留学費用について紹介します。ボーディングスクールに興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
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ボーディングスクール(Boarding School)を一言で表すと、「全寮制の学校」です。いわゆる寄宿学校のことで、イギリスやスイスを舞台にした物語に登場するイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
ボーディングスクールは欧米で一般的な存在で、校舎近くの寮で生徒たちが共同生活を送っています。通学時間がなくなるため、勉強や課外活動に取り組みやすいことが特徴です。また、生徒たちが共同生活を送りながら人間としても成長できる場として、今では世界中に広まっています。
日本でもボーディングスクールは各地に設立されていますが、今回の記事では日本国内ではなく海外のボーディングスクールへの留学を前提に各種情報を紹介します。
ボーディングスクールは、人として多角的に成長することを目的としている場合が多いです。一般的な学校では、勉強や部活のどちらかに注力していることが多いです。一方ボーディングスクールでは、文武両道はもちろん、自立心やリーダーシップ、協調性など「次世代を担う人材」を育成することに重きが置かれています。
一口にボーディングスクールといっても、いくつかの種類があることをご存知でしょうか。代表的なボーディングスクールの種類は次のとおりです。
プレップスクールは大学進学をメインとしたボーディングスクールで、授業内容も大学受験を主眼においています。アメリカのボーディングスクールは、多くがプレップスクールに該当することが特徴です。プレップスクールの中にも、学力に応じたランクが存在します。
アメリカには男女共学のボーディングスクールが多いですが、一部は男子校や女子校として運営されています。そしてまた、日本でいう中学生(現地では7年生から9年生)までを対象とした学校がジュニアボーディングスクールです。
通常の中学〜高校の授業に加えて、特別な内容に特化したボーディングスクールも存在します。とくに有名なボーディングスクールの形態は次のとおりです。
国際バカロレア認定校とは、国際的に通用する大学入学資格(国際バカロレア資格|通称IB:International Baccalaureate )を与えてくれる学校です。ジュネーブに本部を置く国際バカロレア機構が提供する国際的な教育プログラムで、獲得スコアによっては海外の難関校(アイビーリーグなど)への入学にも有利に働きます。
ミリタリースクールは退役軍人が運営するボーディングスクール、ミッション系スクールはキリスト教系のボーディングスクールです。どちらも規則正しく、規律ある校風として知られています。また、とくに美術や音楽などに力を入れているボーディングスクールは「Art School」として区別されることが特徴です。
ボーディングスクールに通うメリットに魅力を感じる方は、ぜひボーディングスクールを活用してみてください。それぞれのメリットについて紹介します。
ボーディングスクールでは学校から寮生活まで英語で過ごすため、自然と英語力が向上していくことが特徴です。そもそもボーディングスクールへの入学には英検2級程度の英語力が求められますが、スクール(寮)で暮らす中で英語力がさらに底上げされていくでしょう。
ボーディングスクールで寮生活を送ることで、親に頼らず生活するため自立心が育つこともポイントです。ボーディングスクールに留学する場合は、洗濯や掃除など身の回りのことはすべて自分で行う必要があります。また、勉強や課外活動に関連することまで一人で対応しなくてはなりません。このような生活を通じて、社会に出てからも困らない自立心が育まれるのです。
ボーディングスクールの寮には、さまざまな国からの留学生が集まります。日本以外の国をバックグラウンドとする生徒と同じ部屋になることも少なくありません。寮生活で生徒同士の文化に触れられることも、ボーディングスクールへの留学ならではの経験になるでしょう。
海外出身の生徒たちが共同生活をするため、ボーディングスクールへ留学することで必然的にコミュニケーションスキルなど協調性が育まれます。価値観や文化の違いから喧嘩をすることもあるかもしれませんが、それすらも生徒たちの力で乗り越えていくのです。
なお、ボーディングスクールには生徒たちを見守ってくれる専門家「ハウスマスター」も常駐しています。生徒たちだけで解決できない問題は、ハウスマスターがプロの視点からアドバイスしてくれるので安心してください。
ボーディングスクールならではの教育方針として、生徒一人ひとりの個性を伸ばすことが挙げられます。ほとんどのボーディングスクールは1クラスの人数を10人程度としており、得意ジャンルはどんどん伸ばし、苦手ジャンルは丁寧にサポートしてくれることが特徴です。
とくに留学の場合は、言語の壁や文化の違いに不安を感じることも多いでしょう。ボーディングスクールでは、そのような留学ならではの課題もサポートしてもらいやすいです。
ボーディングスクール(プレップスクール)は基本的に大学進学を前提としているため、留学生であっても、そのまま海外の大学へ進学できるよう始動してもらえます。とくに海外大学の入試では学力や成績だけではなく、ボランティア活動や地域貢献、課外活動など勉強以外の強みもアピールしなくてはなりません。これらの対策も手厚く受けられることは、ボーディングスクールへの留学でしか受けられないメリットです。
ボーディングスクールには数多くのメリットもありますが、少なからずデメリットも存在します。ボーディングスクールへの入学を検討する際は、次のデメリットも考慮しておきましょう。
ボーディングスクールは全寮制であるため、授業料だけでなく寮費もかかります。さらに、少人数制のクラスを採用していることから授業料も高水準で、年間400万円〜700万円程度はかかると想定しておきましょう。
とくに昨今は、円安のため日本円換算の学費が上がる可能性もあります。なお、あまり人気の高くないエリアや郊外にあるボーディングスクールを選ぶことで、学費水準を落とすことは可能です。
ボーディングスクールへ通うときに、生徒としては親と離れて暮らすことに不安を感じ、ホームシックになることもあるでしょう。また、ボーディングスクールに通うことで、ほかの家庭より早く子離れ、親離れをすることになるかもしれません。不安を抱えたまま留学することのないように、ボーディングスクールへ入学する前に家族でよく話し合っておきましょう。
ボーディングスクールはほかの留学先と異なり、ある程度高い英語力がない場合は入学できません。英語力の証明として英検やTOEFL、ELTiSなどのスコア提出を求められるため、希望するボーディングスクールが認めている英語試験を確認してみてください。
先述したとおり、ボーディングスクールの入学で求められる英語力の目安の最低ラインは英検2級程度です。英検2級は高校卒業程度の英語力とされており、必要なボキャブラリー数は5,000語とされています。
英検2級をTOEICスコアに換算するとおおよそ550〜600点、TOEFLスコアの場合は61〜68点程度です。高校生であれば難しくありませんが、小学生〜中学生で英検2級レベルの英語力を身につけることは簡単ではないでしょう。ボーディングスクールへの留学を考えている場合は、計画的に英語力を強化していく必要があります。
海外のボーディングスクールは、現地の大学へ進学するためのカリキュラムが組まれていることが多いです。また、授業も英語で行われるため、英語力が伸びる半面、日本語力を伸ばすことは難しいでしょう。
このような背景から、ボーディングスクールへ留学すると日本の大学へ進学しづらくなります。とくに日本の国立大学は受験科目数も多く、試験内容も日本語がメインのため、一般入試で入学することは困難でしょう。ただし、ボーディングスクールでの経験をアピールし、私立大学へ推薦入試やAO入試で入学する道は残されています。
デメリットの項目でも言及しましたが、ここでボーディングスクールにかかる費用を改めて紹介します。先述したとおりボーディングスクールは授業料だけでなく寮費も必要になるため、留学先に支払う学費としては年間400万円〜700万円程度が必要です。
一般的にレベルの高いプレップスクールは学費が高く、反対にミリタリースクールやミッション系スクールの学費は抑えられています。地域やランクによって学費の幅は広いため、ご家庭の経済条件にマッチした学校を探すことからはじめてみましょう。
また、実際に留学するとなると、学費以外の諸経費についても考えなくてはなりません。たとえば、ボーディングスクールは全寮制ですが、休暇中(クリスマスホリデーなど)は退寮しなければならないケースが多いです。
帰国する場合は航空券代が必要ですし、現地に留まるときはホームステイ代が必要になります。また、現地での日常生活を送るために、多少のお小遣いも必要になるでしょう。
これらの予算をすべて含め、さらには為替レートも加味した留学予算を想定しておきましょう。ボーディングスクールにかかる費用についてさらに詳しく知りたい方は、高校留学Worldへお気軽にご相談ください。
ここまでの記事を読みボーディングスクールへの留学を本格的に検討したいと考えた方は、次の観点から留学先の学校を選んでみてください。
まずは、留学先の国を決めましょう。ボーディングスクールへの留学先として、一般的な国は次のとおりです。
ボーディングスクールへの留学を成功させるには、留学先の国の規模や文化、風土も考慮することをおすすめします。たとえば、アメリカ場合はボーディングスクールの数が他国と比べて圧倒的に多いため、広い選択肢の中から学校を選べることが特徴です。ただし物価が高いため、予算が全体的に高水準になることは覚えておきましょう。
費用を抑えて留学したいなら、相対的には物価の低いカナダやニュージーランドを選ぶといいでしょう。ニュージーランドは南半球の国のため日本と季節は反対ですが、時差が少ないこともメリットの1つです。
大学への進学も考えている場合は、IB(国際バカロレア)を取得できるかどうかもポイントです。先述したとおりIBは国際的に通用する大学入学資格のため、ボーディングスクール卒業後の可能性を広げるためにも、IB取得可否は重要な要素となるでしょう。
もし留学したいボーディングスクールが決まっている場合は、IB取得に対応しているか各校のホームページで探してみてください。高校留学Worldにご相談いただければ、IBを取得できるおすすめの留学先を提案することも可能です。
留学を検討しているボーディングスクールの、日本人の受け入れ状況を確認することも重要です。日本からの留学実績があれば、学校側の受け入れ体制も整っていることが推測できます。また、受け入れている留学生の出身国も確認してみてください。たとえば、オーストラリアのボーディングスクールへ留学するとしても、ヨーロッパからの受け入れが多い場合はそれだけ欧州文化にも触れられるチャンスが広がります。
全体の生徒数が少ない場合は、それだけきめ細かな対応が期待できます。一方、生徒数が多いときは、さまざまな文化や風習に触れられる可能性が高いです。ボーディングスクールの生徒数も、留学経験に影響することは覚えておきましょう。
留学先によっては、寮生(ボーディング生)と通学生が混在していることもあります。全寮制のボーディングスクールでなければ、生徒の半数〜8割程度が寮内で生活しているケースが多いです。寮での生活も重視する場合は、ボーディング生と通学生の比率も確認してみてください。
課外活動の内容で、留学先を選んでもいいでしょう。各ボーディングスクールによって力を入れている課外活動は異なり、スポーツや芸術はもちろん、リーダーシップ養成などに取り組んでいることもあります。
ボーディングスクールによっては、奨学金を受け取れる場合もあります。ボーディングスクールには高額な費用が必要になるため、可能であれば奨学金を受けたいと考えている方も多いでしょう。条件付きの奨学金もありますが、留学先の奨学金制度も調べてみてください。
ボーディングスクール卒業後の進路についても、学校ごとに傾向が異なります。現地の名門大学へ進学しやすい学校もあれば、他国の大学への進学実績が豊富なボーディングスクールもあることは覚えておきましょう。たとえば、アメリカのボーディングスクールを卒業後、イギリスの大学へ進学するケースもあります。
ボーディングスクールに入学するまでの流れとしては、次のようなステップを想定しておきましょう。
海外のボーディングスクールは、基本的に9月から始業です。日本のように、4月始業の国は少数派のため注意してください。9月入学に合わせるとすると、最低でも前年4月(1年半前)には学校選びや入試対策を開始したほうがいいでしょう。
入学一年前の夏休み(7月〜8月)には、実際に志望校を訪れてみてもいいかもしれません。志望校が固まったら、本格的に入試対策を開始します。同時に、必要書類も集めはじめましょう。9月には入学生の募集を開始するボーディングスクールもあり、合否発表は2月〜4月くらいに行われます。ビザの取得などもあるため、早めはやめの行動を心がけましょう。
この記事で紹介したとおり、ボーディングスクールへの留学には多くのメリットがあります。英語力を底上げしつつ、勉学や課外活動など人としても成長したい方には、ボーディングスクールがおすすめです。
高校留学Worldでは、海外のボーディングスクールへの留学もサポートしています。留学先の国選びや学校選びはもちろん、出発の準備、現地到着後のアフターケアにも専任留学アドバイザーが対応することが特徴です。海外のボーディングスクールへ留学したい方は、ぜひ高校留学Worldへご相談ください。