TOP > 高校留学World情報通信 > 高校生の留学、目的がないとダメ?【目的の見つけ方&具体例一覧】
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「海外の高校生活って楽しそう!でも、明確な目的がないならやめておくべき?」「留学の選考で『留学を希望する理由』の作文を書かないといけないけれど、何を書けばいいんだろう…」
留学を考え始めると、周りの人はどんな目的を持っているのか気になりますよね。また、自分の目的が他の人と比べて見劣りしないか、心配になることもあるかもしれません。
この記事では、まず「多くの人はどのような目的で留学しているのか」という疑問に、豊富な具体例を挙げてお答えします。その上で、自分だけの目的を見つけるポイントや、考えた目的を自信を持って伝えるための例文も紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。

多くの高校生が、実際にどんな目的を掲げて留学しているのでしょうか。
カテゴリ別に一覧で紹介します。
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カテゴリ |
目的の具体例 |
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語学力アップ |
・ネイティブの自然な発音とイントネーションを身につける ・TOEFLやIELTSなどの英語資格試験で、海外大学進学レベルのスコアを達成する ・字幕なしで好きな洋画や海外ドラマを100%理解できるようになる ・英語以外の第三言語(韓国語、フランス語、スペイン語など)を習得する ・日常会話表現を学び、現地の人とスムーズに会話できるようになる ・将来使えるビジネスレベルの英語の基礎を身につける |
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進路・学習 |
・海外の大学に進学するための準備をする ・興味のある分野(環境問題、IT、政治、アートなど)の先進的な取り組みを現地で学ぶ ・日本の大学の総合型選抜(旧AO入試)でアピールできる経験を積む ・日本の教育では得にくいクリティカルシンキング(批判的思考力)を養う |
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異文化体験・国際交流 |
・多様な人種や宗教、価値観に直接触れて、固定観念をなくし視野を広げる ・一生付き合える世界中の友達を作る ・ホームステイを通じて、現地のリアルな生活様式や文化を学ぶ ・貧困や環境問題など、地球規模の課題について当事者意識を持つ |
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人間的成長 |
・親元を離れて生活することで、自立心と問題解決能力を養う ・自分の意見をはっきりと主張し、議論できる主体性とコミュニケーション能力を高める ・文化や言葉の壁を乗り越える経験を通じて、精神的な強さと自信を身につける ・日本の良さや課題を客観的に見つめ直し、国際的な視点を養う ・簡単なことでも人に頼らず、自分で調べて行動する力を身につける |
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趣味・特技 |
・ダンスや音楽、演劇など、興味のある芸術分野を海外で本格的に学びたい ・地域のボランティア活動に参加し、社会貢献の経験を積みたい ・共通の趣味を通じて、言葉の壁を越えた深い友人関係を築く |
ご紹介した具体例から、「自分はこれに近いかも」というヒントは見つかったでしょうか。ここからは、そのヒントを元に「自分だけのオリジナルの目的」を深掘りしていくための5つのポイントを紹介します。

どんな些細なことでも構いません。「K-POPが好き」「ゲームが得意」「絵を描くのが好き」など、自分の「好き」を深掘りしてみましょう。
例:K-POPが好き → 歌詞の意味を理解したい → 韓国語を学びたい、本場のダンスや文化に触れたい
まだ漠然としていても大丈夫です。「海外で働いてみたい」「国際的なボランティアに参加したい」など、未来の自分を想像してみましょう。
例:海外で働きたい → 英語でのビジネスコミュニケーション能力を高めたい
「人前で話すのが苦手」「もっと積極的になりたい」など、自分自身の課題と向き合ってみましょう。留学は自分を変える大きなチャンスです。
例:もっと積極的になりたい → ディスカッション中心の海外の授業で、自分の意見を発言する練習がしたい
勉強以外のことにも目を向けましょう。「プロムに参加したい」「アメフト部に入りたい」「ボランティアに参加したい」など、興味をそそられることを書き出しましょう。
学校の先輩や先生、留学エージェントの説明会などに参加して、リアルな体験談を聞いてみましょう。経験者の話が、あなたの目的をより具体的にするヒントになります。
ここまで目的を見つける方法を紹介してきましたが、そもそもなぜ「目的」が重要なのでしょうか。それには3つの明確な理由があります。

留学では、慣れない環境で「何をすればいいかわからない」と戸惑うこともあります。そんな時、目的は進むべき方向を示す「コンパス」になります。
ホームシックなどで辛くなった時も、「このために来たんだ」と自分を奮い立たせる原動力になってくれるでしょう。
目的が明確であれば、「英語力を伸ばしたいから英語圏」「ITを学びたいから先進国」というように、数ある選択肢の中から自分に最適な国や学校を選びやすくなります。
高額な費用を支援してくれる保護者にとって、あなたの「本気度」は重要なポイントです。「〇〇を達成するために留学したい」と具体的に伝えられれば、保護者も安心して応援してくれるはずです。
自分なりの目的が見えてきたら、次はそれを「伝える」練習です。特に親への説明や願書作成では、伝え方が非常に重要になります。

以下の4つの要素を盛り込むと、あなたの目的がより具体的に、そして説得力を持って伝わります。
では、シーン別に具体的なポイントと例文を見てみましょう。
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▼伝え方のポイント 費用を出してくれることへの感謝を伝えつつ、留学経験が将来の可能性を広げる「投資」であることを示しましょう。 |
例文:留学に行かせてほしいです。目的は、多様な価値観に触れて、自分の意見を堂々と主張できる主体性を身につけることです。日本では周りの意見に流されてしまうことが多いけれど、海外のディスカッション中心の授業に挑戦することで、自分を変えたいと思っています。この経験は、将来どんな道に進んでも役立つ力になるはずです。この挑戦をぜひ応援してください。
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▼伝え方のポイント なぜその国、その学校でなければならないのかを具体的に述べ、学習意欲と計画性を示しましょう。 |
例文:私が貴校への留学を志望する目的は、環境問題への理解を多角的な視点から深めることです。特に、自然エネルギーの活用が進んでいる貴国で、現地の高校生とディスカッションを重ねることは、座学だけでは得られない貴重な学びになると確信しています。留学中は、地域の環境保護ボランティアにも積極的に参加し、将来は国際社会の環境問題解決に貢献したいです。
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▼伝え方のポイント 自信を持って、自分の言葉で熱意を語ることが大切です。前向きな姿勢もアピールしましょう。 |
例文:私の留学の目的は、語学力はもちろんのこと、文化の異なる人々と協働できるコミュニケーション能力を身につけることです。留学中は、現地の歴史を学ぶ授業を選択し、日本の歴史と比較しながら議論に参加したいと考えています。言葉の壁など困難もあると思いますが、それも成長の機会と捉え、積極的に挑戦していきたいです。
留学の目的に悩むことは、決して特別なことではありません。最初から完璧な目的がなくても大丈夫です。
まずは「みんなどのような目的で留学するの?」という好奇心から、たくさんの具体例に触れてみてください。そして、この記事で紹介したポイントを参考に、あなただけの目的を探してみましょう。
