TOP > 高校留学World情報通信 > 高校英語を向上させるための勉強法!やるべきことを紹介
高校生にとって、英語は非常に重要な科目です。文系であっても理系であっても受験科目には英語が含まれますし、AO入試などでも英語力を重視している大学は少なくありません。このような英語の重要性は理解しているものの、なかなか実力が伸びずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、高校英語を向上させるために必要な勉強方法ややるべきことを紹介します。高校生レベルの英語力を向上させたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
高校英語を向上させるために、まずは「なぜ英語の成績が伸び悩んでしまうのか」を考えてみましょう。第一に考えられるのが、学習時間を確保できていないことです。数学や国語など他の教科の勉強も必要なため、もしかしたら英語の勉強に時間を確保できていない方もいるのではないでしょうか。そのような場合は本記事で紹介する勉強法を参考に、まずは短時間からでも英語学習の時間を確保してみてください。
勉強時間を確保しているにも関わらず英語の成績が伸び悩んでいるとしたら、適切な知識を身につけられていないのかもしれません。英語は闇雲に勉強するのではなく、体系立てて理解することが重要です。英文法の基礎や単語の基本的な意味をしっかり理解していないと、長文読解やリスニングなどの実践的な学習の効果が落ちてしまいます。英語の成績が思ったように伸びないという場合は、ここで紹介する基礎的事項を見直してみてください。
また、英語学習に対するモチベーションが低いために、学習効率が下がってしまっていることもあります。成績やテストの点数が向上することはもちろんですが、高校英語を自由に扱えれば留学を楽しめるかもしれません。
社会人になってからも英語は役立ちます。アメリカやカナダ、イギリス、オーストラリアなどはもちろん、英語が公用語ではない国の方とも英語でコミュニケーションすることは少なくありません。自分の可能性を広げることも、英語学習のモチベーションにしてみてください。
それでは、高校英語を向上させるための具体的な勉強法について紹介します。基本的には、次のステップで英語力を高めていくといいでしょう。
当たり前のことのように感じるかもしれませんが、これらの基礎事項を徹底的に身につけることが英語の成績を伸ばすコツです。それぞれのステップにおける学習ポイントを、詳しく解説します。
まずは単語を覚えること、いわゆる「ボキャブラリーを増やす」ことを重視してください。英単語の暗記に苦手意識を持っている方も多いかもしれませんが、英語力はボキャブラリー数に影響するといっても過言ではありません。
英単語を覚えるときは、ただ単に日本語訳を覚えるのではなく、その英単語が持つ意味を覚えることが重要です。たとえば、「make」という英単語を「作る」と覚えているかもしれませんが、これは英単語への理解としては不十分です。英語力を向上させるためには、「make」が他動詞であることも含めて覚えます。
そして、「make+目的語」のときは「~を作る」という意味になり、「make+間接目的語+直接目的語」=「make+目的語+for+名詞」で「だれかに何かを作ってあげる」という意味になることまで理解しなくてはなりません。(I made my son a toy car.=I made a toy car for my son.)
さらに、from、into、withなどの前置詞と組み合わさることで表す意味は変わります。(動詞 + 前置詞(もしくは副詞)の組み合わせは「句動詞」と呼ばれます)
このように英単語を覚えるということは、「英単語の使い方を覚えること」といってもよいでしょう。覚えることが多いと感じてしまうかもしれませんが、次のコツを意識すると覚えやすいです。
ここからは英単語を覚えるコツについても紹介します。
一度だけですべてを覚えられる人は少数派のため、まずは単語帳を何度も繰り返し読み込みましょう。単語帳を数ページずつの塊にして、小テストのようなイメージでインプットとアウトプットを繰り返してみてください。繰り返すたびに、記憶に定着していきます。
記憶は、就寝中に整理され定着するといわれています。そのため、暗記学習は就寝前に行うと効果的です。就寝直前に単語帳を繰り返し読み込み、起床後に前日に覚えた事項をテストすると繰り返し効果がアップします。
英単語を覚える際は、その発音も意識しましょう。脳は、音読できない(声に出して読めない)要素は覚えられないためです。たとえば、音読しやすい「make」はほとんどの方が覚えているかもしれませんが、発音しづらい「simultaneously」は覚えづらいのではないでしょうか。(simultaneouslyは「同時に」という副詞)実際に声に出しながら覚えると、記憶に定着しやすいです。
単語に続いて、文法を理解することも重要です。実務的には「単語」と「文法」が分かれば、英語を読み書きできます。また、単語は日本語訳が分からない場合は辞書で調べられますが、文法が分からないと「どこが分からないのか分からない」状態になることも多いです。英語は文法を理解した途端に成績が上がることもあるため、しっかり理解しましょう。
たとえば、「make」には「使役動詞」としての機能があります。「I make him study English」の場合は、「彼に英語の勉強をさせる」という意味です。「主語+使役動詞+人や物+させる動詞」という文法を知らない場合は、「make」の日本語訳を知っていても意味が分からないかもしれません。
このように文法(ルール)を知らないと理解できない要素も多いため、基本的な文法は網羅的に学習しておきましょう。英文法を学習するコツは次の2点です。
それぞれ例を挙げながら解説します。
英文法を学習するときは、基礎から学ぶことを意識しましょう。英文法は知識の積み重ねのため、基礎がおろそかになっていると正確な意味を掴めません。たとえば、広告英語で苦労する方が多い「関係詞」には次の2種類があります。
この2種類の関係詞の使い分けを理解するには、「先行詞(名詞)」がどの「品詞」として機能するかを理解しなくてはなりません。1つ例文を挙げてみます。
Australia is the country which I visited last year.
この文章では「先行詞」であるthe countryが、あとの文章にある「他動詞」visitの「目的語」となっていることが分かるでしょうか。目的語となるのは「名詞」のため、この文章では関係代名詞のwhichを使います。もう1つ例文をみてみましょう。
Australia is the country where I used to live.
この文章では「先行詞」であるthe countryが、あとの文章の「自動詞」liveを修飾する「副詞」に該当します。そのため、関係副詞である whereを使います。
少し難しく感じた方もいるかもしれませんが、関係代名詞と関係副詞を使い分けるためには先行詞が「目的語」と「副詞」のうち、どちらとして機能しているかを理解しなければなりません。そして、「目的語」や「副詞」などは、中学英語で学習するジャンルです。
このように英文法の知識は、小学校や中学校でならった基礎知識をしっかり学んでこそ、理解が深まります。英語の成績が伸び悩んでいる方は、まずは基礎文法を理解しているか確認してみてください。
基礎文法を理解しているか確認する方法として、問題演習を行うことも有効です。何冊も用意する必要はなく、高校生向けの英文法書を一冊仕上げれば問題ありません。英文法書は基礎事項から順番に掲載されているため、はじめから順番に解いてみてください。完璧に理解していないと感じた単元は、繰り返し解いてみましょう。
英語の成績を上げるためには、リスニング力の強化も必要です。大学入学共通テストはもちろん、各大学の入試でもリスニング問題が出題されます。リスニング力を上げるためには単語力や文法力も必要ですが、次のような学習も試してみてください。
それぞれおすすめの学習方法を紹介します。
リスニングでは、次々と流れてくる英語情報を処理しなければなりません。聞き取って理解できる情報量は読解スピードに影響されるため、速読力を鍛えることでリスニング能力も向上します。
リスニングで出題される英文を、実際に声に出して読んでみてください。理解が曖昧な部分は速読できず、かつリスニングでも聞き取れていないことが分かります。まずは英文のリズムや流れに沿って、よどみなく読めるまで音読してみましょう。
英文を聞き、聞こえた英語をそのまま書きとる学習方法を「ディクテーション」と呼びます。ディクテーションを繰り返すと、英語の「音」と「文字」を一致させる能力が向上するため、リスニング問題の音声を正確に聞き取れるようになります。
英語のリズムに慣れ、よどみなく理解するためには「シャドーイング」も有効です。シャドーイングとは聞こえた英文をそのまま真似して発音する学習方法で、学校の授業のようにフレーズごと発声するのではなく、音声とほぼ同時に発声します。スピーキング能力の向上方法としても優れていますが、英語を英語のまま理解することにつながり、リスニング力の強化方法としても注目されている手法です。
シャドーイング用の教材も発売されていますが、アメリカ合衆国国営放送(Voice of America 通称VOA)が無料で提供している「VOA learning English」を活用してみてもいいでしょう。アメリカ合衆国国営放送と聞くと難しく感じるかもしれませんが、実は世界中の英語学習者のために提供されている英語ニュースのため、高校英語の学習に最適なレベルです。VOAで放送されるテーマは時事問題をはじめ、サイエンスやアートなど話題が豊富なため、受験英語で出題されるジャンルと似通っていることも覚えておきましょう。
英語成績を向上させる仕上げとして、長文読解力も強化しましょう。長文問題を得点源にするコツは次の3つです。
それぞれポイントを紹介します。
英語の構文とは、いわゆる5文型のことです。英語は複雑だと感じている方もいるかもしれませんが、すべての英文は次の構文のいずれかに該当します。
文法力とも関係しますが、構文を理解すれば英文は格段と読みやすくなることがポイントです。長文では一文が長いことも多いですが、まずはどの構文のセンテンスなのか見極めることを意識しましょう。
英語の長文問題にはある程度の傾向があり、たとえば否定する単語(ButやHoweverなど)のあとに注目させる設問や、英文全体のテーマを問う設問が定番です。このような長文問題の傾向に慣れつつ、さらには速読力も向上させるために、実際の問題を繰り返し解いてみてください。
英語の成績が良い方は「直読直解(英語を都度日本語に直すのではなく、英語のまま読めること)」できることが多いです。「直読直解」のスキルを伸ばすためには音読が有効といわれているため、最初は英語の長文問題を声に出して読んでみてください。うまく読めない箇所は、理解が甘い場所であることも分かります。
ここまで単語から文法、リスニング、長文読解と英語力を強化するために必要な要素を細かくみてきましたが、高校英語を向上させるためは次のような全体像も意識してみてください。
それぞれ詳しく解説します。
闇雲に勉強しても成長を実感できませんから、まずは英語学習の目標を設定してみましょう。短期的には定期テストや模試で高得点を取ることを目指すのもいいですし、中期的には志望校へ合格することを目標にする方が多いです。
また、長期的には世界中の方と英語でコミュニケーションを取ることを目標にしてもいいでしょう。英語力が高まれば、活躍できるステージが広がります。モチベーションを高めるために、短期的〜長期的な目標をそれぞれ設定してみてください。
授業の予習と復習を行うことも、高校英語の力を伸ばす近道です。予習で理解不足の内容を洗い出し、授業では分からないポイントを無くすことを意識しましょう。授業内容を復習することで、記憶が定着します。
記憶を定着させ、さらに応用力もつけるためにはインプットとアウトプットを繰り返すことが重要です。単語や文法を覚える際もインプットし続けるのではなく、自分なりにアウトプットしてみましょう。短い文章でも構わないため、自分で英作文を作ってみることもおすすめです。
勉強中に分からないことがあるときは放置せず、都度質問することも大切です。英語は知識の積み重ねが必要なため、1つ分からないことがあると後々まで影響してしまいます。分からないことは恥ずかしいことではないため、積極的に質問してみてください。
高校英語の勉強法に迷っているなら、高校留学も選択肢になります。高校留学の代表的なメリットは次のとおりです。
1〜3か月などの短期留学もあり、英語圏の環境に身をおくことでスキルアップにつながりますから、ぜひ積極的に活用してみてください。
英語を得点源とできれば、進学先の候補は大きく広がります。この記事で紹介した単語や文法、リスニングの勉強方法と合わせて、短期の広告留学も検討してみてください。実際に英語圏の文化にふれることで、英語学習のモチベーションが高まる効果も期待できます。