TOP > 高校留学World情報通信 > 英語が話せなくても留学はできるの?早く話せるようになるためのコツを紹介
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英語力をさらに高めるために留学したいと考えているものの、海外で英語を使って生活できるか不安に感じている方もいるのではないでしょうか。この記事では英語が話せなくても留学できるのか、留学後に早く英語を話せるようになるためのコツを紹介します。英語力を最短距離で鍛えたい方は、ぜひ参考にしてください。
留学して海外で暮らすからには、英語を流暢に話せることが前提だと思っている方もいるかもしれません。実際のところ、英語を話せない状態で留学している人はいるのでしょうか。まずは留学現場の実情について紹介します。
結論として、英語が話せないとしても留学することは可能です。英語力を高めるために留学する方も多いため、英語力に自信がない方向けのカリキュラムも数多く用意されています。海外を体験するための短期留学プログラムであれば通訳が付いていることもありますし、日本からの留学生が多いエリアであれば現地の方が日本人の英語力に合わせてくれることも少なくありません。
英語を話せないことで不安に感じる方も多いですが、まずは話せないなりに留学の一歩を踏み出すことが重要です。ただし、留学前は英語を話せないとしても、留学することで英語力をこれから高めていきたいという気持ちは必要でしょう。
基本的には、英語を話せない状態でも留学はできます。ただし、留学する目的や留学先で入学する学校によっては、ある程度の英語力が求められるケースもあります。たとえば留学先でコミュニティカレッジや高等教育機関(高校や大学・大学院など)へ入学する場合は、英語力の基準をクリアしている必要があります。
アメリカの高校へ留学するとなると、授業を受けられるだけの英語力を調べるために「ELTiS(English Language Test for International Students)」というテストを課せられることが多いです。ELTiSはその名のとおり英語を母国語としない生徒(International Students)のために開発された英語テストで、Listening(聞き取り能力)とReading(読解能力)双方の英語力を測ります。
国際教育交流団体「AFS」のプログラムでアメリカへ留学する場合は、ELTiS 2.0で800点満点中689点以上(86%以上)の得点が必要です。難易度は英検準2級〜2級程度といわれているため、日本の高校卒業レベルの英語力を求められます。
英語力に自信がない状態で留学したあと、どのくらいの期間で英語が話せるようになるのでしょうか。もちろん、留学者本人のやる気や英語基礎力にもよりますが、日常会話レベルの英語力であれば「半年程度」で身につく方が多いです。
英語を話せるようになるために留学するということは、英語圏現地の語学学校に通います。英語での挨拶しかできない状態であっても、現地の語学学校で毎日英語漬けになれば、半年後には流暢な英語話者になっているでしょう。
現地の語学学校では日本語は使われず、英語を英語で学びます。そのため、リスニング力もスピーキング力も飛躍的に高められます。留学先で出会うクラスメートやホストファミリーとも英語でコミュニケーションを取っていれば、さらに早く上達するかもしれません。
一方、仕事で英語を使えるようになるレベルともなると、留学してから「1年以上」は勉強する必要があるでしょう。ビジネスレベルの英語は日常会話よりも単語が難しく、職種によっては英語での専門用語も覚えなければなりません。英語を話せない状態で留学する場合、まずは日常会話を楽しめるレベルを目指してみてください。
留学前に英語が話せない人が、留学後に最短距離で英語を話せるようになるためには、次のポイントを意識してみてください。それぞれのポイントについて具体例を挙げながら解説します。
英語を話せるようになるには、デスクでの勉強ではなく、英会話を実践していくことが重要です。いくらテキストで知識を詰め込んでも、咄嗟に英語で話せるようにはなりません。また、一人で机で勉強するだけでは、英語を聞き取る能力も身につかないでしょう。
ホストファミリーとの日常会話はもちろん、クラスメートや店員とのやり取りなど、日々の生活の中で積極的に英語を使ってこそ、英語での自然な会話の流れやネイティブが使う表現を身につけられます。
英語を話せない方は、間違った英語を話してしまったらどうしようと不安に感じているかもしれません。しかし、英会話能力を高めるには失敗を恐れずにチャレンジする姿勢も大切です。間違えた箇所を修正することで上達も早まりますし、正しい表現を相手から教えてもらえるかもしれません。
また、失敗を恐れずに英語表現に挑戦したほうが、実はコミュニケーションを成功させやすいです。たとえば、海外で「Yシャツ」を買いたい場面で考えてみます。「I’m looking for a Y-shirt.」と言っても、店員さんには伝わりません。実は「Yシャツ」は和製英語で、英語では「dress shirt」と呼ぶためです。ここで単語を知らないからといって諦めてしまえば、そこで会話が終わってしまいます。
しかし、失敗を恐れずに「The shirt I am looking for is white.(探しているシャツは白色です)」「The shirt has a collar.(シャツには襟があります)」「I want to wear that shirt for work situations.(仕事でそのシャツを着たいです)」と知っている情報を伝え続ければ、おそらく店員さんも「dress shirt(Yシャツ)」を探していることに気づいてくれるでしょう。(そして正しい単語も教えてくれるはずです)
このように失敗を恐れずに英会話を続けることで、英語でのコミュニケーション能力も向上し、正しい表現を身につけられることを覚えておきましょう。
留学してから英語力が向上しないと、焦りを感じるかもしれません。しかし、英語力は一朝一夕には向上しません。英語は時間をかけて習得していくものだと思っていたほうが、ストレスなく英語学習を楽しめます。
なお、一般的に言語習得には「2,000時間以上」もの学習が必要とされていることをご存知でしょうか。中学校から高校まで学校で1,000時間は勉強しているとしても、さらに1,000時間以上を費やす必要があります。
一日に3時間勉強したとしても、1,000時間確保するためには1年程度かかります。英語には「Rome wasn’t built in a day.(ローマは一日にして成らず)」ということわざもあるため、焦らずにコツコツと学習しましょう。
英会話力を高めるには、とにかく英語を使う環境に身を置くことが重要です。おなじく留学中の日本人グループがあるかもしれませんが、日本人同士で生活せずに、英語でコミュニケーションを取れる集団と過ごしましょう。英語を常に使う環境にいれば、それだけ勉強時間が増えるため、早く英会話をマスターできます。
もし学生寮で暮らす場合も、なるべく日本人以外の寮生と過ごすといいでしょう。日本人でない寮生と話す場合は、必然的に英語を使う必要があります。相手も英語を勉強中のため、お互いに教え合うこともおすすめです。英語で英語を教えるため、より英語への理解が深まります。
英語を話せなくても留学することは可能ですが、話せないと困るシチュエーションが存在することも否めません。ここでは、英語が話せないと困るシチュエーションやそれぞれの簡単な対策、覚えておくべき定型文について解説します。この記事で紹介するフレーズだけでも、あらかじめ習得しておきましょう。
留学先の空港では、入国審査が行われます。入国審査は不適切な人物を国内に入れないために行うため、どこの国へ留学するにしても厳格に行われることが特徴です。もちろん入国審査官からも英語で質問されるため、慌てないようにいくつかフレーズを覚えておきましょう。
まず聞かれるのは、「滞在目的」です。「What’s the purpose of your visit?(滞在目的は何ですか?)」と聞かれるため、「To study English.(英語を勉強することです)」と答えましょう。留学生だと分かってもらえます。
また、ビザなどの関係から滞在期間を聞かれることも多いです。「How long will you be staying?(どのくらい滞在するのか?)」「When will you return to your country?(いつ自国へ帰るのか?)」などと聞かれるため、自分の予定を答えましょう。「I’ll be staying here for a months.(1か月間滞在します)」「I’ll return home on the 1th of September.(9月1日に帰国予定です)」など、あらかじめ英文を覚えておくと困りません。
また、税関で荷物について聞かれることもあります。申告が必要な荷物を持っていない場合は、「I have nothing to declare.(申告しなければならない物は持っていません)」と応えれば大丈夫です。もし申告が必要なもの(タバコなど)を持っていく場合は、「I have〜」と正直に申告しましょう。
なお、入国審査官の英語が聞き取れず適当な返事をしてしまうと、怪しまれたり答えが嘘になってしまったりするかもしれません。質問を理解できなかった場合は、素直に聞き返してください。「Can you say that again?(もう一度いってください)」と言えば、繰り返してもらえます。
どうしても英語でコミュニケーションできそうにない場合は「I’m not good at English.(英語が苦手です)」と伝えれば、分かりやすい表現を使ってもらえるはずです。不安な場合は、ここで紹介したフレーズをメモに書いて準備しておきましょう。
スーパーやレストランでの注文も、英語がまったく話せないと困るでしょう。欲しいものと「I want ~」と表現すると子どもっぽく聞こえるため、「I’ll have this one.」「Can I have this one?」(双方とも「これをお願いします」という意味)などのフレーズを覚えておくと便利です。
もしもメニューが見当たらないときは、「Could I take a look at the menu?(メニューをもらえますか)」と頼みます。特定の料理名で注文するときの表現は、「I’d like the ~(〜をお願いします)」です。いずれも中学校までに習う表現だけで、希望を伝えられます。
調子が悪くて病院にかかるときも、英語を話せないと症状が伝えられません。あらかじめフレーズを調べてから病院へ行くことをおすすめします。「I have a headache.(頭痛がします)」「I burned my ~.(〜を火傷しました)」などフレーズを話せればベストですが、難しい場合は症状の単語だけでも伝えられるようにしましょう。のどの痛みは「a sore throat」、鼻水は「a runny nose」、吐き気は「nauseous」です。
先ほど紹介したとおり、英語をまったく話せないまま留学すると困るシチュエーションもあるかもしれません。可能であれば、留学前にここで紹介する次の項目に取り組んでおきましょう。
最低限の英語を聞き取れないと、意思疎通がまったく取れません。そのためリスニング教材を使って、英語に耳を慣れさせておきましょう。難しい教材を使う必要はなく、中学〜高校レベルの英語で十分です。
また、アメリカの国営放送「Voice of America」が提供している「Learn American English with VOA Learning English」を使えば、無料で英語ニュースを聞けます。今まさに英語を勉強している方向けに提供しているサービスのため、比較的シンプルな英語が使われていることが特徴です。読むスピードも学習者向けのため、ぜひ一度聞いてみてください。
記事内でもいくつか紹介していますが、英語でよく使うフレーズは決まっています。日常使い程度の英会話を覚えておくと、コミュニケーションがスムーズです。挨拶や自己紹介をはじめ、日常生活でよく使われるフレーズもおさえておきましょう。
とくに質問のフレーズとして、「How do I get to〜(〜にはどうやって行きますか)」「Where can I find ~(〜はどこにありますか)」を覚えておくと便利です。
英語を効率よく学ぶためにも、中学レベルの最低限の文法や単語は理解しておきましょう。基本的な文法のルールとよく使う単語さえ知っていれば、シンプルな英語表現はすぐにマスターできます。
留学すると、日本の文化や生活について聞かれることも少なくありません。留学先で日本に関する質問を受けたときに答えられるよう、文化や習慣、歴史などの基本的な知識は知っておきましょう。
さて、いまは英語を話せないものの、留学することで英語を話せるようになりたい場合、どのような留学プランにすればいいのでしょうか。英会話をマスターするための留学について解説します。
留学する期間は、数週間程度の短期留学よりは数か月〜1年程度の長期留学がおすすめです。もちろん短期留学でも英語力の向上は見込めますが、やはり期間が限られると学べる範囲は限定的です。英語力を定着させたい場合は、ある程度まとまった期間は英語漬けの生活をしたほうがいいでしょう。
なお、長期留学する場合は取得する「ビザ」にも注意しなければなりません。いくつか種類例を紹介します。
国名 |
ビザの種類 |
アメリカ |
Fビザ:語学学校・大学への留学(週18時間以上の就学) M-1ビザ:専門学校への留学 |
カナダ |
観光ビザ:6か月未満の留学 学生ビザ:6か月以上の留学 |
オーストラリア |
学生ビザ(Subclass 500):3か月以上の就学 |
留学先の国や州、語学学校のカリキュラムによって、取るべきビザが変わることも覚えておきましょう。たとえば、カナダへの留学期間が6か月未満であれば観光ビザで可能ですが、留学先のカリキュラムにインターンなど職業体験が含まれる場合は学生ビザを取得しなければなりません。
留学中の滞在場所についても、自分にあった場所を考えましょう。たとえば、ホームステイを利用すれば日々の生活からホストファミリーと英語でコミュニケーションを取るため、英語力が伸びやすいです。しかしホームステイでは他人の家で暮らすため、ストレスに感じることもあるでしょう。
シェアハウスや学生寮であれば、同じく語学留学している学生と切磋琢磨することも可能です。英語はもちろん、色々な国の文化を学べます。ホテルに宿泊する選択肢もありますが、ホームステイや寮と比べると英語に触れる時間が短くなってしまいます。しかし、その分プライベートな時間を確保しやすいことはメリットです。
滞在場所によって一長一短があるため、ストレスなく過ごしつつ英語力も高められる方法を選んでみてください。
たとえ英語を話せなくても、海外留学することは可能です。海外で暮らしながら英語を勉強すれば、日本で勉強するよりも圧倒的に早く英語が身につくでしょう。最短距離で英語力を身につけたい方は、ぜひ英語圏への留学を検討してみてください。
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