TOP > 高校留学World情報通信 > 英語力ゼロで味わったマルタの挫折と、留学を諦めかけた私がカナダへ飛び立つまで
私が留学に興味を持ったきっかけは、同じ部活の先輩がアメリカに1年間留学していたことでした。中高一貫校に通っていたというのもあり、それまでは漠然と「普通の高校生活を送っていくのだろうな」と思っていました。
またテレビなどで留学に行った人のインタビューを見ても、留学だなんてすごいなと思っていただけで、自分には縁のない話だと感じていました。
しかし中学3年の夏ごろ、留学中である先輩のインスタグラムに投稿されたホストファミリーとの仲の良さそうな写真を見て、「私もこんな風に海外の人々と仲良くなってみたい!」という思いを抱きました。先輩という身近なところで留学している人を見たことで、ただの憧れだったものが必ずやりたいものに変化しました。
そうして私は留学先で海外の友達を作ること、人生で一番経験豊かな1年にすることを目標にカナダへ飛び立ちました!

留学を志した去年の夏から留学が始まる今年の秋までの約一年間で、私は二度留学を諦めかけました。
一度目は自分の英語力や海外生活への不安が原因でした。まだ留学先や期間なども決めていなかった去年の夏に、父からマルタ島の学生寮に短期間留学してみることを勧めてもらいました。景色の綺麗な国であるし、短期間でも一人で留学経験しておくことが自信に繋がったら良いなという思いで行きました。
部活の大会の関係で一週間という期間になってしまいましたが、約18時間のフライトを乗り越え到着しました。

ところが私にとってマルタ島での生活は過酷なものでした。
ルームメイトのドイツ人の子たちと仲良くなろうとしても自分の英語力のなさで会話は続かないし、上手く返事もできません。そんな自分が嫌で、逃げるように同じ留学プログラムに参加していた日本人の子たちとだけ話して一週間を終えてしまいました。その人たちはすごく面白くて優しい人たちだったので、ルームメイトと上手くいっていなかった私にとってとても救いになりました。
そうして18時間もかけて中々行けない国へ留学しに行ったのに、約一週間日本語だけを話して帰国しました。帰国後、自身の不甲斐無さと英語力の無さに幻滅し、「こんな私が一年間留学なんて行ってもきっと何も得られない」とばかり思い、留学の話が進んでいく一方で留学へ行きたい気持ちはかなり薄れていました。
しかし秋ごろに中学校のプログラムで、ペアでアメリカのソルトレイクシティに二週間留学するというものがありました。
マルタ島での嫌な思い出があって、あまり楽しみはしていませんでしたが、親友とだったというのもあってか、すごく充実した二週間でした。アメリカのホストファミリーは暖かくて素敵な家庭であり、私の拙い英語にもしっかり耳を傾けてくれたことで楽しく会話することができました。
このアメリカでの経験以来、「一年間の留学も少しづつ挑戦していけば何とかなるかもしれない、頑張ってみたい」という思いに変化しました。
もう一つは、友達や家族と離れる寂しさです。
今年の初夏にあった学校の球技大会の際に、友達と写真を撮ったりクラスのみんなでわいわいしながら応援したりして楽しさを感じる度に、「私は来年のこの時期にはここにいないんだ」と感じてしまいました。
また家族四人で大阪旅行にも行き、寂しさから一年という期間の長さを改めて痛感しました。寂しさのピークはこの時でしたが寂しさ自体は出国日までもちろん続きました。しかし私が不安や寂しさで泣いてしまったとき、周りの人が「きっと大丈夫だよ、頑張ってね」とたくさん声をかけてくれました。そのおかげで寂しさを上手くやる気に変換でき、前向きに飛び立つことができました。
留学中の今私が思うことは、挑戦してみて良かったなということただ一つです。まだ留学し始めて一か月しか経っていませんし、これから何があるかもわかりませんが!笑。
現時点でもこの留学で辛かったことはありました。ホームシックで、夜遅くに母に帰りたいと泣きながら電話をかけたこともあります。

しかしあれもこれも、留学に挑戦しているからこそ生まれる大事な経験だなと私は思っています。
これは父からの受け売りですが、「何事があっても、普通のJKじゃ中々こんな経験できないよなぁ」とポジティブに捉えるようにしてみています!こんな風に自分に寛容になったのも留学を通しての変化なのかもしれません。
今留学を検討中の方がいたら、ぜひこのマインドを胸に一歩踏み出してみてほしいです。これは私の主観的な意見になってしまいますが、一度も失敗せず何の苦労もなく留学を終える人などいないと思います。でも留学に行って後悔したという人が中々いないのは、そのような好ましくない思い出も含めて全てが経験になることを実感できるからだと考えています。私もこれから残り約9か月ほどにはなりますが、たくさん感じられたら良いなと思っています!!
